○広島県自然環境保全条例
昭和四十七年十二月二十六日条例第六十三号
広島県自然環境保全条例をここに公布する。
広島県自然環境保全条例
目次
第一章 総則(第一条―第十一条)
第二章 自然環境保全基本方針(第十二条)
第三章 県自然環境保全地域
第一節 指定等(第十三条―第十五条)
第二節 保全(第十六条―第二十一条)
第四章 緑地環境保全地域(第二十二条―第二十七条)
第五章 自然環境保全協定等(第二十八条―第三十条)
第六章 削除
第七章 雑則(第三十九条―第四十三条)
第八章 罰則(第四十四条―第四十八条)
附則
第一章 総則
(目的)
第一条 この条例は、自然環境を保全すべき地域の指定、当該地域における行為の規制等について定め、生物の多様性の確保その他の自然環境の適正な保全を総合的に推進することにより、広く県民が自然環境の恵沢を享受するとともに、将来の県民にこれを継承できるようにし、もつて現在及び将来の県民の健康で文化的な生活の確保に寄与することを目的とする。
一部改正〔平成七年条例三号・二二年一号〕
(県等の責務)
第二条 県、事業者及び県民は、広島県環境基本条例(平成七年広島県条例第三号)第三条に定める環境の保全についての基本理念にのつとり、自然環境の適正な保全が図られるように、それぞれの立場において努めなければならない。
全部改正〔平成七年条例三号〕、一部改正〔平成一七年条例三七号〕
(市町との連携)
第二条の二 県は、この条例に定める施策を実施するときは、市町との連携に努めるものとする。
2 県は、市町が自然環境の保全に係る施策を実施するときは、必要と認める協力を行うものとする。
追加〔平成一七年条例三七号〕
(財産権の尊重及び他の公益との調整)
第三条 自然環境の保全に当たつては、関係者の所有権その他の財産権を尊重するとともに、県土の保全その他の公益との調整に留意しなければならない。
(基礎調査の実施)
第四条 県は、地形、地質、植生及び野生動物に関する調査その他自然環境の保全のために講ずべき施策の策定に必要な基礎調査を行うものとする。
一部改正〔平成七年条例三号〕
(地域開発施策等における配慮)
第五条 県は、地域の開発及び整備その他の自然環境に影響を及ぼすと認められる施策の策定及びその実施に当たつては、自然環境の適正な保全について配慮しなければならない。
追加〔平成七年条例三号〕
第六条から第十一条まで 削除
削除〔平成七年条例三号〕
第二章 自然環境保全基本方針
(自然環境保全基本方針)
第十二条 知事は、自然環境の保全を図るための基本方針(以下「自然環境保全基本方針」という。)を定めなければならない。
2 自然環境保全基本方針には、次の各号に掲げる事項を定めるものとする。
一 自然環境の保全に関する基本構想
二 県自然環境保全地域及び緑地環境保全地域の指定その他これらの地域に係る生物の多様性の確保その他の自然環境の保全に関する施策に関する基本的な事項
三 その他自然環境の保全に関する重要事項
3 知事は、自然環境保全基本方針を定めようとするときは、あらかじめ、広島県環境審議会条例(平成六年広島県条例第二十二号)第一条の規定に基づき設置された広島県環境審議会(以下「環境審議会」という。)の意見を聴かなければならない。
4 知事は、自然環境保全基本方針を定めたときは、遅滞なく、これを公表しなければならない。
5 前二項の規定は、自然環境保全基本方針の変更について準用する。
一部改正〔平成一二年条例一五号・二二年一号〕
第三章 県自然環境保全地域
第一節 指定等
(指定)
第十三条 知事は、次の各号のいずれかに該当する区域のうち、自然的社会的諸条件からみてその区域における自然環境を保全することが特に必要なものを県自然環境保全地域として指定することができる。
一 高山性植生又は亜高山性植生が相当部分を占める森林又は草原の区域(これと一体となつて自然環境を形成している土地の区域を含む。)でその面積が規則で定める面積以上のもの
二 優れた天然林が相当部分を占める森林の区域(これと一体となつて自然環境を形成している土地の区域を含む。)でその面積が規則で定める面積以上のもの
三 地形若しくは地質が特異であり、又は特異な自然の現象が生じている土地の区域及びこれと一体となつて自然環境を形成している土地の区域でその面積が規則で定める面積以上のもの
四 その区域内に生存する動植物を含む自然環境が優れた状態を維持している海岸、湖沼、湿原又は河川の区域でその面積が規則で定める面積以上のもの
五 植物の自生地、野生動物の生息地その他の規則で定める土地の区域でその区域における自然環境が前各号に掲げる区域における自然環境に相当する程度を維持しているもののうち、その面積が規則で定める面積以上のもの
2 自然公園法(昭和三十二年法律第百六十一号)第二条第一号に規定する自然公園(第二十二条第二項において「自然公園」という。)の区域は、県自然環境保全地域の区域に含まれないものとする。
3 知事は、県自然環境保全地域の指定をしようとするときは、あらかじめ、関係市町の長及び環境審議会の意見をきかなければならない。この場合においては、次条第一項に規定する県自然環境保全地域に関する保全計画の案についても、あわせて、その意見をきかなければならない。
4 知事は、県自然環境保全地域を指定しようとするときは、あらかじめ、規則で定めるところにより、その旨を公告し、その案を当該公告の日から二週間公衆の縦覧に供しなければならない。
5 前項の規定による公告があつたときは、当該区域に係る住民及び利害関係人は、同項の縦覧期間満了の日までに、縦覧に供された案について、知事に意見書を提出することができる。
6 知事は、前項の規定により縦覧に供された案について異議がある旨の意見書の提出があつたとき、又は当該県自然環境保全地域の指定に関し広く意見をきく必要があると認めたときは、公聴会を開催するものとする。
7 知事は、県自然環境保全地域を指定する場合には、その旨及びその区域を広島県報で公示しなければならない。
8 県自然環境保全地域の指定は、前項の規定による公示によつてその効力を生ずる。
9 第三項前段の規定は県自然環境保全地域の指定の解除及びその区域の変更について、同項後段及び第四項から第六項までの規定は県自然環境保全地域の区域の拡張について、第七項及び前項の規定は県自然環境保全地域の指定の解除及びその区域の変更について、それぞれ準用する。
一部改正〔平成一二年条例一五号・一七年三七号・二二年一号〕
(県自然環境保全地域に関する保全計画の決定)
第十四条 県自然環境保全地域に関する保全計画(県自然環境保全地域における自然環境の保全のための規制又は事業に関する計画をいう。以下同じ。)は、知事が決定する。
2 県自然環境保全地域に関する保全計画には、次の各号に掲げる事項を定めるものとする。
一 保全すべき自然環境の特質その他当該地域における自然環境の保全に関する基本的な事項
二 当該地域における自然環境の特質に即して、特に保全を図るべき土地の区域(以下「特別地区」という。)の指定に関する事項
三 当該地域における自然環境の保全のための規制に関する事項
四 当該地域における自然環境の保全のための事業に関する事項
3 知事は、県自然環境保全地域に関する保全計画を決定したときは、その概要を広島県報で公示し、かつ、その県自然環境保全地域に関する保全計画を一般の閲覧に供しなければならない。
4 前条第三項前段の規定は県自然環境保全地域に関する保全計画の廃止及び変更について、同条第四項から第六項までの規定は県自然環境保全地域に関する保全計画の決定及び変更(第二項第二号又は第三号に掲げる事項に係る変更に限る。)について、前項の規定は県自然環境保全地域に関する保全計画の廃止及び変更について、それぞれ準用する。
一部改正〔平成二二年条例一号〕
(県自然環境保全地域に関する保全事業の執行)
第十五条 県自然環境保全地域に関する保全事業(県自然環境保全地域に関する保全計画に基づいて執行する事業であつて、当該地域における自然環境の保全のための施設で規則で定めるものに関するものをいう。以下同じ。)は、県が執行する。
2 市町は、知事に協議して、県自然環境保全地域に関する保全事業の一部を執行することができる。
一部改正〔平成一七年条例三七号・二三年五二号〕
第二節 保全
(特別地区)
第十六条 知事は、県自然環境保全地域に関する保全計画に基づいて、その区域内に、特別地区を指定することができる。
2 第十三条第七項及び第八項の規定は、特別地区の指定及び指定の解除並びにその区域の変更について準用する。
3 知事は、特別地区を指定し、又はその区域を拡張するときは、あわせて、当該県自然環境保全地域に関する保全計画に基づいて、その区域内において次項の許可を受けないで行うことができる木竹の伐採(第十項に規定する行為に該当するものを除く。)の方法及びその限度を指定するものとする。県自然環境保全地域に関する保全計画で当該特別地区に係るものの変更(第十四条第二項第三号に掲げる事項に係る変更以外の変更を除く。)をするときも、同様とする。
4 特別地区内においては、次の各号に掲げる行為は、知事の許可を受けなければ、してはならない。ただし、非常災害のために必要な応急措置として行う行為、第一号から第五号まで若しくは第十号に掲げる行為で森林法(昭和二十六年法律第二百四十九号)第二十五条第一項若しくは第二項若しくは第二十五条の二第一項若しくは第二項の規定により指定された保安林の区域若しくは同法第四十一条の規定により指定された保安施設地区(第十八条第一項及び第二十五条第一項において「保安林等の区域」という。)内において同法第三十四条第二項(同法第四十四条において準用する場合を含む。)の許可を受けた者が行う当該許可に係るもの、第六号に掲げる行為で前項の規定により知事が指定する方法により当該限度内において行うもの又は第七号に掲げる行為で森林の整備及び保全を図るために行うものについては、この限りでない。
一 建築物その他の工作物を新築し、改築し、又は増築すること。
二 宅地を造成し、土地を開墾し、その他土地の形質を変更すること。
三 鉱物を掘採し、又は土石を採取すること。
四 水面を埋め立て、又は干拓すること。
五 河川、湖沼等の水位又は水量に増減を及ぼさせること。
六 木竹を伐採すること。
七 知事が指定する区域内において木竹を損傷すること。
八 知事が指定する区域内において当該区域が本来の生育地でない植物で、当該区域における自然環境の保全に影響を及ぼすおそれがあるものとして知事が指定するものを植栽し、又は当該植物の種子をまくこと。
九 知事が指定する区域内において当該区域が本来の生息地でない動物で、当該区域における自然環境の保全に影響を及ぼすおそれがあるものとして知事が指定するものを放つこと(当該指定する動物が家畜である場合における当該家畜である動物の放牧を含む。)。
十 知事が指定する湖沼又は湿原及びこれらの周辺一キロメートルの区域内において当該湖沼若しくは湿原又はこれらに流水が流入する水域若しくは水路に汚水又は廃水を排水設備を設けて排出すること。
十一 道路、広場、田、畑、牧場及び宅地以外の地域のうち知事が指定する区域内において車馬若しくは動力船を使用し、又は航空機を着陸させること。
十二 前各号に掲げるもののほか、特別地区における自然環境の保全に影響を及ぼすおそれがある行為で規則で定めるもの
5 前項の許可には、当該県自然環境保全地域における自然環境の保全のために必要な限度において、条件を付することができる。
6 知事は、第四項各号に掲げる行為で規則で定める基準に適合しないものについては、同項の許可をしてはならない。
7 特別地区内において非常災害のために必要な応急措置として第四項各号に掲げる行為をした者は、その行為をした日から起算して十四日以内に、知事にその旨を届け出なければならない。
8 第四項の規定により同項各号に掲げる行為が規制されることとなつた時において既に当該行為に着手している者は、その規制されることとなつた日から起算して六月間は、同項の規定にかかわらず、引き続き当該行為をすることができる。
9 前項に規定する者が同項の期間内に当該行為について知事に届け出たときは、第四項の許可を受けたものとみなす。
10 次の各号に掲げる行為については、第四項及び第七項の規定は、適用しない。
一 県自然環境保全地域に関する保全事業の執行として行う行為
二 法令に基づいて国又は地方公共団体が行う行為のうち、県自然環境保全地域における自然環境の保全に支障を及ぼすおそれがないもので規則で定めるもの
三 通常の管理行為又は軽易な行為のうち、県自然環境保全地域における自然環境の保全に支障を及ぼすおそれがないもので規則で定めるもの
一部改正〔平成三年条例二八号・一二年一五号・二二年一号〕
(野生動植物保護地区)
第十七条 知事は、特別地区内における特定の野生動植物の保護のために特に必要があると認めるときは、県自然環境保全地域に関する保全計画に基づいて、その区域内に、当該保護すべき野生動植物の種類ごとに、野生動植物保護地区を指定することができる。
2 第十三条第七項及び第八項の規定は、野生動植物保護地区の指定及び指定の解除並びにその区域の変更について準用する。
3 何人も、野生動植物保護地区内においては、当該野生動植物保護地区に係る野生動植物(動物の卵を含む。)を捕獲し、若しくは殺傷し、又は採取し、若しくは損傷してはならない。ただし、次の各号に掲げる場合は、この限りでない。
一 前条第四項の許可を受けた行為(第二十一条第一項後段の規定による協議に係る行為を含む。)を行うためにする場合
二 非常災害のために必要な応急措置を行うためにする場合
三 県自然環境保全地域に関する保全事業を執行するためにする場合
四 法令に基づいて国又は地方公共団体が行う行為のうち、県自然環境保全地域における自然環境の保全に支障を及ぼすおそれがないもので規則で定めるものを行うためにする場合
五 通常の管理行為又は軽易な行為のうち、県自然環境保全地域における自然環境の保全に支障を及ぼすおそれがないもので規則で定めるものを行うためにする場合
六 前各号に掲げるもののほか、知事が特に必要があると認めて許可した場合
4 前条第五項の規定は、前項第六号の許可について準用する。
一部改正〔平成三年条例二八号〕
(普通地区)
第十八条 県自然環境保全地域の区域のうち特別地区に含まれない区域(以下「普通地区」という。)内において次の各号に掲げる行為をしようとする者は、知事に対し、規則で定めるところにより、行為の種類、場所、施行方法及び着手予定日その他規則で定める事項を届け出なければならない。ただし、第一号から第三号までに掲げる行為で森林法第三十四条第二項本文の規定に該当するものを保安林等の区域内においてしようとする者は、この限りでない。
一 その規模が規則で定める基準をこえる建築物その他の工作物を新築し、改築し、又は増築すること(改築又は増築後において、その規模が規則で定める基準をこえるものとなる場合における改築又は増築を含む。)。
二 宅地を造成し、土地を開墾し、その他土地の形質を変更すること。
三 鉱物を掘採し、又は土石を採取すること。
四 水面を埋め立て、又は干拓すること。
五 特別地区内の河川、湖沼等の水位又は水量に増減を及ぼさせること。
2 知事は、前項の規定による届出があつた場合において、県自然環境保全地域における自然環境の保全のために必要があると認めるときは、その届出をした者に対して、その届出があつた日から起算して三十日以内に限り、当該自然環境の保全のために必要な限度において、その届出に係る行為を禁止し、若しくは制限し、又は必要な措置をとるべき旨を命ずることができる。
3 知事は、第一項の規定による届出があつた場合において、実地の調査をする必要があるとき、その他前項の期間内に同項の処分をすることができない合理的な理由があるときは、その理由が存続する間、同項の期間を延長することができる。この場合においては、同項の期間内に、第一項の規定による届出をした者に対して、その旨及び期間を延長する理由を通知しなければならない。
4 第一項の規定による届出をした者は、その届出をした日から起算して三十日を経過した後でなければ、当該届出に係る行為に着手してはならない。
5 知事は、県自然環境保全地域における自然環境の保全に支障を及ぼすおそれがないと認めるときは、前項の期間を短縮することができる。
6 次の各号に掲げる行為については、第一項から第三項までの規定は、適用しない。
一 非常災害のために必要な応急措置として行う行為
二 県自然環境保全地域に関する保全事業の執行として行う行為
三 法令に基づいて国又は地方公共団体が行う行為のうち、県自然環境保全地域における自然環境の保全に支障を及ぼすおそれがないもので規則で定めるもの
四 通常の管理行為又は軽易な行為のうち、県自然環境保全地域における自然環境の保全に支障を及ぼすおそれがないもので規則で定めるもの
五 県自然環境保全地域が指定され、又はその区域が拡張された際着手している行為
一部改正〔昭和四八年条例四一号・平成二二年一号〕
(中止命令等)
第十九条 知事は、県自然環境保全地域における自然環境の保全のために必要があると認めるときは、第十六条第四項若しくは第十七条第三項の規定に違反し、若しくは第十六条第五項(第十七条第四項において準用する場合を含む。)の規定により許可に付された条件に違反した者、前条第一項の規定による届出をせず、同項各号に掲げる行為をした者又は同条第二項の規定による処分に違反した者に対して、その行為の中止を命じ、又は相当の期限を定めて、原状回復を命じ、若しくは原状回復が著しく困難である場合に、これに代わるべき必要な措置をとるべき旨を命ずることができる。
2 知事は、規則で定めるところにより、その職員のうちから自然保護取締員を命じ、前項に規定する権限の一部を行わせることができる。
3 前項の職員は、その身分を示す証明書を携帯し、関係人に提示しなければならない。
一部改正〔平成二二年条例一号〕
(報告及び検査等)
第二十条 知事は、県自然環境保全地域における自然環境の保全のために必要な限度において、第十六条第四項若しくは第十七条第三項第六号の許可を受けた者若しくは第十八条第二項の規定により行為を制限され、若しくは必要な措置をとるべき旨を命ぜられた者に対し、当該行為の実施状況その他必要な事項について報告を求め、又はその職員に、県自然環境保全地域の区域内の土地若しくは建物内に立ち入り、第十六条第四項各号、第十七条第三項本文若しくは第十八条第一項各号に掲げる行為の実施状況を検査させ、若しくはこれらの行為の自然環境に及ぼす影響を調査させることができる。
2 前項の職員は、その身分を示す証明書を携帯し、関係人に提示しなければならない。
3 第一項の規定による権限は、犯罪捜査のために認められたものと解釈してはならない。
(国等に関する特例)
第二十一条 国の機関又は地方公共団体が行う行為については、第十六条第四項又は第十七条第三項第六号の許可を受けることを要しない。この場合において、当該国の機関又は地方公共団体は、その行為をしようとするときは、あらかじめ、知事に協議しなければならない。
2 国の機関又は地方公共団体は、第十六条第七項又は第十八条第一項の規定により届出を要する行為をしたとき又はしようとするときは、これらの規定による届出の例により、知事にその旨を通知しなければならない。
一部改正〔昭和四八年条例四一号・平成二二年一号〕
第四章 緑地環境保全地域
(指定)
第二十二条 知事は、県自然環境保全地域以外の区域で次の各号のいずれかに該当するもののうち、自然的社会的諸条件からみてその区域における自然環境を保全することが地域の住民の良好な生活環境の維持に資するものを緑地環境保全地域として指定することができる。
一 市街地又はその周辺地域の緑地を保全するために必要な樹林地、池沼、丘陵等良好な自然環境を形成している区域
二 当該地域を象徴する歴史的、文化的、社会的資産と自然とが一体となつて良好な自然環境を形成している区域
2 自然環境保全法(昭和四十七年法律第八十五号)第十四条第一項に規定する原生自然環境保全地域及び同法第二十二条第一項に規定する自然環境保全地域、自然公園、都市計画法(昭和四十三年法律第百号)第九条第二十二項に規定する風致地区並びに都市公園法(昭和三十一年法律第七十九号)第二条第一項に規定する都市公園の区域は、緑地環境保全地域の区域に含まれないものとする。
3 第十三条第三項前段の規定は緑地環境保全地域の指定及び指定の解除並びにその区域の変更について、同項後段及び同条第四項から第六項までの規定は緑地環境保全地域の指定及びその区域の拡張について、同条第七項及び第八項の規定は緑地環境保全地域の指定及び指定の解除並びにその区域の変更について、それぞれ準用する。
一部改正〔平成三〇年条例二一号〕
(緑地環境保全地域に関する保全計画の決定)
第二十三条 緑地環境保全地域に関する保全計画(緑地環境保全地域における自然環境の保全のための規制又は事業に関する計画をいう。以下同じ。)は、知事が決定する。
2 緑地環境保全地域に関する保全計画には、次の各号に掲げる事項を定めるものとする。
一 保全すべき自然環境の特質その他当該地域における自然環境の保全に関する基本的な事項
二 当該地域における自然環境の保全のための規制に関する事項
三 当該地域における自然環境の保全のための事業に関する事項
3 第十三条第三項前段の規定は緑地環境保全地域に関する保全計画の決定、廃止及び変更について、同条第四項から第六項までの規定は緑地環境保全地域に関する保全計画の決定及び変更(前項第二号に掲げる事項に係る変更に限る。)について、第十四条第三項の規定は緑地環境保全地域に関する保全計画の決定、廃止及び変更について、それぞれ準用する。
一部改正〔平成二二年条例一号〕
(緑地環境保全地域に関する保全事業の執行)
第二十四条 緑地環境保全地域に関する保全事業(緑地環境保全地域に関する保全計画に基づいて執行する事業であつて、当該地域における自然環境の保全のための施設で規則で定めるものに関するものをいう。以下同じ。)は、県が執行する。
2 市町は、知事に協議して、緑地環境保全地域に関する保全事業の一部を執行することができる。
一部改正〔平成一七年条例三七号・二三年五二号〕
(緑地環境保全地域における行為の規制)
第二十五条 緑地環境保全地域内において次の各号に掲げる行為をしようとする者は、知事に対し、規則で定めるところにより、行為の種類、場所、施行方法及び着手予定日その他規則で定める事項を届け出なければならない。ただし、第一号から第三号までに掲げる行為で森林法第三十四条第二項本文の規定に該当するものを保安林等の区域内においてしようとする者及び第五号に掲げる行為で第十六条第三項の規定の例により知事が指定する方法により当該限度内において行うものをしようとする者は、この限りでない。
一 その規模が規則で定める基準をこえる建築物その他の工作物を新築し、改築し、又は増築すること(改築又は増築後において、その規模が規則で定める基準をこえるものとなる場合における改築又は増築を含む。)
二 宅地を造成し、土地を開墾し、その他土地の形質を変更すること。
三 鉱物を掘採し、又は土石を採取すること。
四 水面を埋め立て、又は干拓すること。
五 木竹を伐採すること。
2 知事は、前項の規定による届出があつた場合において、緑地環境保全地域における自然環境の保全のために必要があると認めるときは、その届出をした者に対して、その届出があつた日から起算して三十日以内に限り、その届出に係る行為の全部若しくは一部をせず、又は必要な措置をとるべきことを勧告することができる。
3 知事は、前項の規定による勧告を受けた者がその勧告に従わないときは、当該勧告に従わない者に対して、当該自然環境の保全のために必要な限度において、その届出に係る行為を禁止し、若しくは制限し、又は必要な措置をとるべき旨を命ずることができる。
4 知事は、第一項の規定による届出があつた場合において、実地の調査をする必要があるとき、その他第二項の期間内に同項の勧告をすることができない合理的な理由があるときは、その理由が存続する間、同項の期間を延長することができる。この場合においては、同項の期間内に、第一項の規定による届出をした者に対して、その旨及び期間を延長する理由を通知しなければならない。
5 第一項の規定による届出をした者は、その届出をした日から起算して三十日を経過した後でなければ、当該届出に係る行為に着手してはならない。
6 知事は、緑地環境保全地域における自然環境の保全に支障を及ぼすおそれがないと認めるときは、前項の期間を短縮することができる。
7 次の各号に掲げる行為については、第一項から第四項までの規定は、適用しない。
一 非常災害のために必要な応急措置として行う行為
二 緑地環境保全地域に関する保全事業の執行として行う行為
三 法令に基づいて国又は地方公共団体が行う行為のうち、緑地環境保全地域における自然環境の保全に支障を及ぼすおそれがないもので規則で定めるもの
四 通常の管理行為又は軽易な行為のうち、緑地環境保全地域における自然環境の保全に支障を及ぼすおそれがないもので規則で定めるもの
五 緑地環境保全地域が指定され、又はその区域が拡張された際着手している行為
一部改正〔昭和四八年条例四一号・平成二二年一号〕
(中止等の勧告又は命令)
第二十六条 知事は、緑地環境保全地域における自然環境の保全のために必要があると認めるときは、前条第一項の規定による届出をせず、同項各号に掲げる行為をした者に対して、その行為の中止を勧告し、又は相当の期限を定めて、原状回復を勧告し、若しくは原状回復が著しく困難である場合に、これに代わるべき必要な措置をとるべきことを勧告することができる。
2 知事は、前条第三項の処分に違反した者又は前項の規定による勧告に従わない者に対して、その行為の中止を命じ、又は相当の期限を定めて、原状回復を命じ、若しくは原状回復が著しく困難である場合に、これに代わるべき必要な措置をとるべき旨を命ずることができる。
(準用)
第二十七条 第二十条の規定は緑地環境保全地域の区域内における行為に関する報告及び検査等について、第二十一条第二項の規定は当該区域内において国の機関又は地方公共団体が行う行為について、それぞれ準用する。この場合において、第二十条第一項中「第十六条第四項若しくは第十七条第三項第六号の許可を受けた者若しくは第十八条第二項」とあるのは「第二十五条第三項」と、「第十六条第四項各号、第十七条第三項本文若しくは第十八条第一項各号」とあるのは「第二十五条第一項各号」と、同条第二項中「前項」とあるのは「第二十七条において準用する第二十条第一項」と、同条第三項中「第一項」とあるのは「第二十七条において準用する第二十条第一項」と、第二十一条第二項中「第十六条第七項又は第十八条第一項」とあるのは「第二十五条第一項」と、「これら」とあるのは「同項」と読み替えるものとする。
一部改正〔平成二二年条例一号〕
第五章 自然環境保全協定等
(自然環境保全協定の締結)
第二十八条 宅地の造成、土石の採取その他規則で定める行為でその規模が規則で定める基準をこえるものを行う者は、知事が自然環境を保全するために必要があると認めて、自然環境の損壊の防止、植生の回復その他必要な事項を内容とする協定の締結について協議を求めたときは、誠意をもつてこれに応じ、当該協定が成立したときは、誠実にこれを遵守しなければならない。
一部改正〔平成二二年条例一号〕
(土地の公有化)
第二十九条 知事は、自然環境の保全を図るために公有地として確保することが特に必要と認められる土地(土地の定着物を含む。)については、これを買い取るよう努めなければならない。
(環境緑化の推進)
第三十条 知事は、市街地及び工業地域並びにこれらの周辺地域で緑化を積極的に推進する必要があると認める区域について、その緑化のための施策の実施に努めなければならない。
2 前項の区域に係る関係者は、当該区域の緑化に努めるとともに、知事が当該区域において実施する緑化のための施策に協力しなければならない。
第六章 削除
削除〔平成一二年条例一五号〕
第三十一条から第三十八条まで 削除
削除〔平成一二年条例一五号〕
第七章 雑則
(実地調査)
第三十九条 知事は、県自然環境保全地域及び緑地環境保全地域(以下「保全地域」という。)の指定若しくはその区域の拡張、保全計画(県自然環境保全地域に関する保全計画及び緑地環境保全地域に関する保全計画をいう。以下同じ。)の決定若しくは変更又は保全事業(県自然環境保全地域に関する保全事業及び緑地環境保全地域に関する保全事業をいう。以下同じ。)の執行に関し、実地調査のため必要があるときは、その職員に他人の土地に立ち入り、標識を設置させ、測量させ、又は実地調査の障害となる木竹若しくはかき、さく等を伐採させ、若しくは除去させることができる。ただし、法律に実地調査に関する規定があるときは、当該規定の定めるところによる。
2 知事は、その職員に前項の規定による行為をさせようとするときは、あらかじめ、土地の所有者(所有者の住所が明らかでないときは、その占有者。以下この条において同じ。)及び占有者並びに木竹又はかき、さく等の所有者にその旨を通知し、意見書を提出する機会を与えなければならない。
3 第一項の職員は、日出前及び日没後においては、宅地又はかき、さく等で囲まれた土地に立ち入つてはならない。
4 第一項の職員は、その身分を示す証明書を携帯し、関係人に提示しなければならない。
5 土地の所有者若しくは占有者又は木竹若しくはかき、さく等の所有者は、正当な理由がない限り、第一項の規定による立入りその他の行為を拒み、又は妨げてはならない。
(損失の補償)
第四十条 県は、第十六条第四項若しくは第十七条第三項第六号の許可を得ることができないため、第十六条第五項(第十七条第四項において準用する場合を含む。)の規定により許可に条件を付されたため、又は第十八条第二項若しくは第二十五条第三項の規定による処分を受けたため損失を受けた者に対して、通常生ずべき損失を補償する。
2 県は、保全地域の指定若しくはその区域の拡張、保全計画の決定若しくは変更又は保全事業の執行に関し、前条第一項の規定による当該職員の行為によつて損失を受けた者に対して、通常生ずべき損失を補償する。
一部改正〔平成二二年条例一号〕
(配慮)
第四十一条 保全地域に関する規定の適用に当たつては、当該地域に係る住民の農林漁業等の生業の安定及び福祉の向上に配慮しなければならない。
(保全事業の執行に要する費用)
第四十二条 保全事業の執行に要する費用は、その保全事業を執行する者の負担とする。
2 県は、第十五条第二項又は第二十四条第二項の規定により保全事業の一部を執行する市町に対し、予算の範囲内において、その保全事業の執行に要する費用の一部を補助することができる。
一部改正〔平成一七年条例三七号〕
(規則への委任)
第四十三条 この条例に定めるもののほか、この条例の施行に関し必要な事項は、規則で定める。
第八章 罰則
第四十四条 第十九条第一項若しくは第二項又は第二十六条第二項の規定による命令に違反した者は、一年以下の懲役又は百万円以下の罰金に処する。
一部改正〔平成三年条例二八号・二二年一号〕
第四十五条 次の各号のいずれかに該当する者は、六月以下の懲役又は五十万円以下の罰金に処する。
一 第十六条第四項又は第十七条第三項の規定に違反した者
二 第十六条第五項(第十七条第四項において準用する場合を含む。)の規定により許可に付された条件に違反した者
一部改正〔平成三年条例二八号・二二年一号〕
第四十六条 第十八条第二項又は第二十五条第三項の規定による処分に違反した者は、五十万円以下の罰金に処する。
一部改正〔平成三年条例二八号・二二年一号〕
第四十七条 次の各号のいずれかに該当する者は、三十万円以下の罰金に処する。
一 第十八条第一項又は第二十五条第一項の規定による届出をせず、又は虚偽の届出をした者
二 第十八条第四項又は第二十五条第五項の規定に違反した者
三 第二十条第一項(第二十七条において準用する場合を含む。以下この号において同じ。)の規定による報告をせず、若しくは虚偽の報告をし、又は同項の規定による立入検査若しくは立入調査を拒み、妨げ、若しくは忌避した者
四 第三十九条第五項の規定に違反して、同条第一項の規定による立入りその他の行為を拒み、又は妨げた者
一部改正〔昭和四八年条例四一号・平成三年二八号・二二年一号〕
第四十八条 法人の代表者又は法人若しくは人の代理人、使用人その他の従業者が、その法人又は人の業務に関して第四十四条から前条までの違反行為をしたときは、行為者を罰するほか、その法人又は人に対して、各本条の罰金刑を科する。
附 則
(施行期日)
1 この条例は、公布の日から起算して六月をこえない範囲内において規則で定める日から施行する。(昭和四八年四月規則第三三号で、同四八年四月一二日から施行)
(知事の附属機関の設置に関する条例の一部改正)
2 知事の附属機関の設置に関する条例(昭和二十七年広島県条例第五十五号)の一部を次のように改正する。
別表広島県自然保護審議会の項を削る。
附 則(昭和四八年一〇月一日条例第四一号抄)
1 この条例は、昭和四十八年十一月一日から施行する。
3 この条例の施行の際現に(中略)第二条の規定による改正前の広島県自然環境保全条例第十八条第一項若しくは第二十五条第一項の規定による届出をしている行為については、(中略)改正後の広島県自然環境保全条例第十八条第四項若しくは第二十五条第五項の規定は、適用しない。
4 この条例の施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。
附 則(平成三年七月五日条例第二八号)
この条例は、平成四年一月一日から施行する。
附 則(平成四年三月三〇日条例第九号)
(施行期日)
1 この条例は、平成四年四月一日から施行する。
(広島県自然環境保全条例の一部改正に伴う経過措置)
2 この条例の施行の日以後平成五年九月十二日までの間に、新たに任命された委員の任期は、この条例による改正後の広島県自然環境保全条例第三十二条第一項の規定にかかわらず、同日をもつて終了するものとする。
(広島県温泉審議会条例の廃止)
3 広島県温泉審議会条例(昭和二十五年広島県条例第三十五号)は、廃止する。
附 則(平成七年三月一五日条例第三号抄)
(施行期日)
1 この条例は、公布の日から施行する。
附 則(平成一〇年三月二四日条例第九号抄)
(施行期日)
1 この条例は、平成十年四月一日から施行する。
附 則(平成一二年三月二七日条例第一五号抄)
(施行期日)
1 この条例は、平成十二年四月一日から施行する。ただし、(中略)第七条の規定は平成十三年四月一日から(中略)施行する。
(広島県自然環境保全条例の一部改正に伴う経過措置)
4 この条例の公布の日以後任命される広島県自然環境保全審議会の委員の任期は、広島県自然環境保全条例第三十二条第一項の規定にかかわらず、平成十三年三月三十一日までとする。
5 第七条の規定の施行の日前に同条の規定により廃止されることとなる広島県自然環境保全審議会に対して諮問されている事項については、同日以後に広島県環境審議会に対して諮問されたものとみなす。
附 則(平成一七年七月六日条例第三七号)
この条例は、公布の日から施行する。
附 則(平成二二年三月二三日条例第一号抄)
(施行期日)
1 この条例は、平成二十二年十月一日から施行する。
(罰則に関する経過措置)
3 この条例の施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。
(規則への委任)
4 前二項に規定するもののほか、この条例の施行に関し必要な経過措置は、規則で定める。
附 則(平成二三年一二月二六日条例第五二号)
この条例は、公布の日から施行する。
附 則(平成三〇年三月二〇日条例第二一号)
この条例は、平成三十年四月一日から施行する。